PI

代表研究者

ONUKI Motoharu, Ph.D.

Associate Professor, Graduate Program in Sustainability Science - Global Leadership Initiative (GPSS-GLI), Division of Environmental Studies, Graduate School of Frontier Sciences (GSFS), The University of Tokyo)

小貫 元治 (博士(工学))

東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学研究系 サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム 准教授

Academic Record 学歴

1993/03/10

Eiko Gakuen Highschool私立栄光学園高等学校 卒

1997/03/27

B. Eng. (Urban Environmental Engineering Course, Dept. of Urban Engineering, Faculty of Engineering, The University of Tokyo)東京大学 工学部 都市工学科 都市環境工学コース 卒業 工学士

1999/03/29

M. Eng. (Urban Environmental Engineering Course, Dept. of Urban Engineering, School of Engineering, The University of Tokyo)東京大学 大学院工学系研究科 都市工学専攻 都市環境工学大講座 修士課程修了 工学修士

2002/03/29

Ph.D. (Urban Environmental Engineering Course, Dept. of Urban Engineering, School of Engineering, The University of Tokyo)東京大学 大学院工学系研究科 都市工学専攻 都市環境工学大講座 博士課程修了 博士(工学)

Employment Record 職歴

2002/04/01 -2002/05/31

Research fellow (Institute of Environmental Studies, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学専攻 リサーチフェロー

2002/06/01 -2003/02/28

Postdoctoral fellow (Institute of Environmental Studies, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学専攻 学術研究支援員

2003/03/01 -2004/02/29

Postdoctoral fellow (Water and Environment Transport (Water Environment Techonology at present),Chalmers University of Technology, Gothenburg, Sweden)スウェーデン チャルマーズ工科大学 Water Environment Transport(当時)(現Water Environment Techonology)) ポストドクトラフフェロー

2004/03/01 -2005/10/31

Research Associate (Inst. of Environmental Studies, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学専攻 助手

2005/11/01 -2006/03/31

Project Junior Associate Professor (Integrates Research System for Sustainability Science (IR3S), The University of Tokyo)東京大学 サステイナビリティ学連携研究機構 特任講師

2006/04/01 -2008/11/30

Project Junior Associate Professor (Transdisciplinary Initiative for Global Sustainability (TIGS), Integrates Research System for Sustainability Science (IR3S), The University of Tokyo)東京大学 サステイナビリティ学連携研究機構 地球持続戦略研究イニシアティブ 特任講師

2008/12/01 -2012/07/31

Project Associate Professor (Asian Program for Incubation of Environmental Leaders (APIEL), Graduate Program in Sustainability Science (GPSS), Division of Environmental Studies, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学研究系 サステイナビリティ学教育プログラム アジア環境リーダー育成プログラム 特任准教授

2012/08/01 -now

Associate Professor, Graduate Program in Sustainability Science - Global Leadership Initiative, Division of Environmental Studies, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学研究系 サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム 准教授

Education 教育業績

講義・演習担当・東京大学 工学部 都市工学科において以下の演習を担当 (2002, 2004~2005)1. 都市工学演習B第一(2013~現在)2. 都市工学演習B第二 (2002, 2004~2005)3. 都市工学演習B第三(2013~現在)4. 都市工学実験演習第一 (2002, 2004~2005)5. 都市工学実験演習第二 (2002, 2004~2005)6. 環境計画基礎演習 (2002, 2004~2005)
・東京大学 大学院新領域創成科学研究科 環境学研究系MOTプログラムにおいて以下の講義を担当1. サステイナビリティ論 (初回・最終回担当 (日・英隔年),2004~2018)2. 人間地球圏存続論 (全15回中2回担当ならびに全体コーディネート,2006)
・東京大学 大学院新領域創成科学研究科 サステイナビリティ学教育プログラム(2012年からサステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム)において以下の講義・演習を担当1. サステイナビリティ学ケーススタディ演習 (英語) (2007~2011)2. サステイナビリティ学最前線 (全体コーディネート(英語)) (2008~現在)3. アジアの環境課題とリーダーシップ (英語) (2009~2012)4. 環境フィールド演習 (英語) (2009~2012)5. サステイナビリティとアジア地域学(英語)(2012~2014)6. 交渉合意形成リーダーシップ演習(英語)(2012~2018)7. グローバルフィールド演習(英語)(2012~現在)8. レジリエンス演習(英語)(2012~現在)9. 社会環境システムとサステイナビリティ(英語)(2015~2018)10. 日本から考えるサステイナビリティ学(英語)(2019~現在)11. 交渉合意形成(英語)(2020予定)
・環境フィールド演習、グローバルフィールド演習、レジリエンス演習として以下のユニットを主担当として運営した。1. Coca-Cola Young Environmental Leaders Summit (2010~2012)2. 水俣ユニット (2011、2012、2014、2016)3. 東北・大槌ユニット(2012、2013、2014、2015、2017、2018)4. 柏の葉ユニット5. Vietnamユニット(2016)6. Swedenユニット(2016、2017、2018、2019) その他・東京大学 大学院新領域創成科学研究科 サステイナビリティ学教育プログラム (当時修士課程,2009年より博士課程も.英語) の立ち上げ全般,運営業務 (2005~現在)・サステイナビリティ教育プログラムIntensive Program on Sustainability (IPoS) (英語)の運営・アカデミックコーディネート (2005~2013)・サステイナビリティ教育プログラムYouth Encounter on Sustainability (YES)講師 (2005, 2008) (英語)・東京大学 アジア環境リーダー育成プログラムの立ち上げと運営 (2008~2012)

Research 主な研究業績

Mechanism of Biological Wastewater Treatment Processes (Environmental Engineering, Sanitation Engineering)


環境・衛生工学分野における、生物学的廃水処理技術の機構解明


下水処理の分野でひろく用いられてきた生物学的廃水処理プロセスは、実用化が先行し、詳細な処理機構などはブラックボックスとして残されてきた。近年急速に発達した分子生物学的手法を用い、それらのブラックボックスを解明することに挑み、閉鎖性水域の富栄養化の原因物質であるリンを除去する微生物を特定することに成功した。同様の手法は、リン除去に携わる微生物と競合する微生物の特定や、お互いの相互作用の研究へと発展しており、より安定してプロセスをコントロールするための詳細なメカニズムの解明へと近づいている。また、本研究で対象としたリンは、富栄養化の原因汚染物質である一方で、枯渇資源でもあり、これを排水から回収し再資源化する研究への展開もおこなっている。これらは、環境のサステイナビリティや資源のサステイナビリティを環境工学(プロセスエンジニアリング)と環境微生物学の融合から考える、極めて学際的研究となっている。

Sustainability of Civil Infrastructure, Building Sustainable Society through Resilience and Disaster Prevention

土木インフラの持続可能性、レジリエンス・防災と持続可能な社会の構築


廃水処理インフラを、少子高齢化や過疎化がすすむ日本の各地域において、どのように維持管理し、更新していくか、柏市の下水道管路の更新方法に着目した研究をおこなった。そこから始めて、東日本大震災のような、日本の近代科学・工学が未だかつて経験したことのなかったような災害に対して、どのようにレジリエントな社会をつくるか、ハードインフラだけでなく避難計画や土地利用計画によるソフト対応を含めた検討をおこなった。 さらに近年は、気候変動により想定される海面上昇や異常気象(の頻発)への適応策に関する研究もおこなっている。特に、地震による地盤沈降により大潮時に冠水するが発生するようになったフィリピンボホール島沖の珊瑚洲島の住民が、自助努力による適応策でどのようにその冠水に対応しているかに着目し、即集団移住一択とする低海抜島嶼国の海面上昇適応策に関する議論に一石を投じた研究は、Nature Climate Change誌の表紙を飾り、反響を呼んだ。

Conceptualization of Sustainability Science, Practical Study on Theory and Pedagogy of Sustainability Education in Higher Education Institutions

サステイナビリティ学の概念構築と、高等教育機関におけるサステイナビリティ教育の理念と方法論に関する実践的研究


サステイナビリティ教育のための国際サマースクール(Intensive Program on Sustainability (IPoS) , Youth Encounter on Sustainability (YES))の運営を経て、サステイナビリティ学の大学院学位プログラム(サステイナビリティ学教育プログラム(GPSS)、のちサステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム(GPSS-GLI)に発展)の立ち上げ、運営、拡充に一貫して関わってきた。これらの経験をもとに、サステイナビリティ教育に関する国内外のネットワーク (Alliance for Global Sustainability (AGS) (http://www.ags.dir.u-tokyo.ac.jp/)、 サステイナビリティサイエンスコンソーシアム (http://ssc-g.net/)、サステイナビリティ学連携研究機構 (http://www.ir3s.u-tokyo.ac.jp/)の各教育部会等)でも主導的な役割も果たしてきた。これらの実践は、異なる学問的背景や文化的背景、立場をもつ専門家同士が、互いの違いを認めた上で協働する能力を体験的に学ばせる手法として報告されている。また、サステイナビリティ学は現場と実践の学問であり、演習教育を重視してきたことから、日本の環境・サステイナビリティ学の一つの源流でもある水俣病を現場で題材とした演習をケースとしてサステイナビリティ学教育のあり方を論じている。
さらに、日本でサステイナビリティ課題を論じる際に避けて通れない問題として、少子高齢化問題や、自然災害の多発等をとりあげ、それらを日本発のサステイナビリティ学演習教育プログラムに取り入れたり、移民問題や外国人労働者の人権の問題に関するケーススタディをおこなったりするなど、「課題先進国」として日本がサステイナビリティ学の構築にどのような貢献をするべきかについて、議論を続けている。

Award 受賞

2011年 日本水環境学会 水環境国際活動賞 (いであ活動賞)

Other activities 学会活動等

2005年4月16日-2010年3月31日 下水道協会文献委員会委員2013年7月1日-2017年3月31日 土木学会地球環境委員会委員、研究論文集G分冊編集委員